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eoe後使徒化+女体化したシンジ(=碇レンorシオン)が別世界にトリップした設定のクロスネタがメインの二次創作サイトです。碇レン最愛で最強。クロス先のキャラとのCPが基本。 現時点で単品で取り扱いがあるのは深淵と鰤とrkrn。深淵と鰤は主人公総受け、rkrnはきり丸中心です。
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「精神庭園」(管理人:愛様)からお借りした、文章のお題:「71:子守唄のような貴方の声」で、5い×きり丸小話です。(×というか、+ですが。一応久々知→きり丸設定。勘右衛門は純粋にきり丸が可愛い兄的感情です)

仄々と三人で過ごすある日の午後のお話。

 


*大前提としてきり丸総受けです。
*上級生も敵サイドも、皆きり丸大好き設定です。
*原作様クオリティでは軽~く流されているあれやそれ、を時々捏造交えて重々しく軸に持ってきたりします。
(忍として、の諸々とか、きり丸の過去捏造とか、戦場のどろどろとか、)

ので、上記を読んで少しでも嫌だな、と思った方は、絶対に!!ご覧になりませんように、お願いします!!


読了後の苦情批判は受け付けません。
誹謗中傷は無視します。


*アニメと原作様の設定その他が混じってたりもします。






 



 

 

 

071.子守唄のような貴方の声(5い×きり丸)

 



 

「先輩達の声って、落ち着きますねぇ。」



暖かな縁側で、お茶を片手にのんびりと日向ぼっこを楽しんでいたきり丸が、ぽつりと呟いた。言われた二人は、きょとんとした表情で、真ん中に座っていた小さな頭を見下ろす。


 

「そうか?始めて言われたな」



普段あまり表情を崩さない兵助が、口元にかすかな笑みを浮かべてきり丸の頭を撫でる。

 


「あははは、きり丸可愛いー!眠くなっちゃった?」



見下ろした子供の表情が、どこかぼんやりとしているのを見て、勘右衛門が楽しげに笑って小さな身体を緩く抱きしめる。

 


「はい。・・・・なんか、聞いてると、・・・ふぁ。」



最近仲良くなったきり丸と話す切欠に、と買ってきた饅頭と食堂で貰ったお茶でまったりとおやつの時間を楽しんでいたのだが。きり丸が少しずつ無口になってきたな、と思っていたら、案の定うららかな日差しに眠気を誘われていたらしい。



「うふふふふ、寝て良いよー。膝枕してあげる!」


「”あげる”!?うひゃひゃひゃ、貰います貰います!・・・って、いえ、それは・・」

 


可愛い後輩が無防備に欠伸を漏らす姿を見て、更に相好を崩した勘右衛門は、軽い身体をそのまま横に引き倒して自分の膝にきり丸の頭を乗せる。条件反射で大好きな言葉に反応したきり丸だが、流石に真下から勘右衛門の笑顔を見上げる段になってうろたえている。


 

「だーめー!!貰うって言ったでしょ。」


「いやあのでも、」

 


困りきったきり丸の視線が兵助に向けられる。分かり易い懇願だったが、兵助は軽やかにスルー。というか、気づいていない。なにやら真面目な表情で勘右衛門を見据えて黙考している。


そして、うん、と一つ肯いて兵助は言った。

 


「よし、三人で川の字で昼寝しよう」

 

「は?」


 

にこにこと自分を寝かしつけようとする勘右衛門に戸惑っていたきり丸が、抵抗も忘れて兵助を見上げる。

 


「ああ、それもいいねぇ。じゃ、兵助、座布団並べてくれる?」


「わかった。」


「いやいやいや?!わかってませんよ?!なんすか川の字って!?すっごい良い事思いついたみたいな顔で何言い出してんすか久々知先輩!!尾浜先輩もうきうきと人抱きかかえないでくださいよ?!」


 

置いてきぼりのきり丸の上で、さらにうきうきし出した勘右衛門がきり丸を抱きかかえて室内に向かう。勘右衛門の指示に従った兵助は素早く私室の片隅に置かれていた座布団を三つ並べて昼寝の用意をする。このまま二人に流されるのは、と慌てたきり丸が抗議するが、先輩二人は取り合わない。


 

「良いじゃない。仲良く一緒にお昼ねしようね♪」



勘右衛門は可愛い後輩とのお昼ねタイムに心底嬉しげに微笑む。

 


「だって、勘右衛門だけきり丸を膝枕させるとかずるいじゃないか。」



真面目な表情で、淡々と拗ねてみせる兵助は隣に下ろされたきり丸の頭を撫でながらそんな事を言う。



「って、僕のこと子ども扱いするの止めてくださいよ!!」



優しく撫でてくれる掌に緩みそうになる頬を無理矢理引き締めて、起き上がろうとするきり丸。



「「だって、可愛いし。」」



が、兵助も勘右衛門もそれを許さず左右から腕を回してきり丸を抱き込む。
そして兵助は真顔、勘右衛門は満面の笑みで、声を揃えて見せた。



「理由になってませんよ?!」



言われた言葉に頬を紅く染めながらも、身体を起こそうと試みるが出来ない。力など入って無さそうな緩い拘束なのに、きり丸はそれ以上起き上がれない。流石上級生、と思いながらも、二人の腕のぬくもりに、一度は吹き飛んだ眠気が再び降りてくる。


 

「大体可愛いって、・・・・ふぁ」



文句を連ねようとするきり丸だが、最後まで言葉にならず、うとうとと瞼が閉じかけている。そんなきり丸を、心底愛しいものを見る目で見守る兵助と勘右衛門。最初は野生の獣の様に警戒しか向けてこなかったきり丸が、自分達の傍で無防備な姿を見せてくれるようになったのだ。


 

「お、やっと寝たねー。可愛いー。」



ほのぼのときり丸の寝顔を見つめる勘右衛門。

 


「うん。じゃあ、俺も寝るな」

 


一通りきり丸の寝顔を見つめて満足したらしき兵助が淡々と宣言して瞼を閉じる。表情はやっぱり変わっていないのに、物凄く嬉しそうだ、と勘右衛門の視線が更に微笑ましげになった。


 

「はいはい、お休みー。」


「お休み」



軽く挨拶を投げた勘右衛門に一言答えて兵助も寝息をたて始める。

 


「おー、兵助ときり丸がよりそってると、親子猫みたいだなぁ。あー可愛い。」

 


うんうん、と自分の感想に納得するように肯く勘右衛門。もうちょっと二人の寝顔みてようかなーと思って見下ろしていたが、やっぱり自分も眠くなってきたらしい。段々と視線が虚ろになっていく。



「うう、可愛い光景をもうちょっと眺めたかったけど・・・・眠くなっちゃった・・・・寝よう」

 


腕の中のきり丸のぬくもりに満足気に笑った勘右衛門も座布団に頭を預けて目を閉じる。

 


「お休み、二人とも・・起きたら、一緒に夕飯も食べようね・・・・」

 



答えの返らない約束を告げて、睡魔に身を委ねる勘右衛門。
数秒もしないうちに、穏やかな寝息が三人分に増える。

 

 


・・・・その後、折角の休日だからと、可愛い可愛い後輩を誘いに行っていた双忍が目的を果たせず傷心のまま帰り、目当ての後輩が友人二人に抱きこまれている姿を目撃して騒ぎ出すまでは、優しくて暖かなお昼ねの時間。



それまでは、ゆっくりお休みなさい。










++





後書き


因みに5年い組の二人の話し声は、何となく心が落ち着きそうだ、というのは個人的な感想です。
兵助は普段滅多に表情変えないけど(表情云々は勝手な妄想です。何となくいつでも淡々としてそうだ、というイメージが出来ちゃったんで、普段はこんなかんじかも、という捏造です!) 穏やかに話しそうだし、表情豊かで無邪気な勘右衛門は一見賑やかそうですけど、心地の良い賑やかさって感じだなーと、思いまして。

で、そんな二人のお喋りを聞いてて眠くなっちゃったきり丸をここぞとばかりに甘やかす二人。

のお話。











 

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