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eoe後使徒化+女体化したシンジ(=碇レンorシオン)が別世界にトリップした設定のクロスネタがメインの二次創作サイトです。碇レン最愛で最強。クロス先のキャラとのCPが基本。 現時点で単品で取り扱いがあるのは深淵と鰤とrkrn。深淵と鰤は主人公総受け、rkrnはきり丸中心です。
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*対骸戦についてのねつ造

*物凄くリボーンとボンゴレに辛辣です。
ツナとレンはボンゴレとリボーンが大嫌いではありませんが好きではないうえにボンゴレ側の横暴さに怒り心頭なので容赦の欠片もありません。

骸達は贔屓気味。


スレツナ設定です。

設定ネタなので尻切れトンボ。

後々多分書き直しますし多少矛盾がでるだろうな、という試し書き。



以上を踏まえてお読みください

議論討論をするつもりはありません。
誹謗中傷は無視します。


 

 

 

 

 

 

 

 


 

「こんな、事・・・!!」


「うるさいぞ!大人しく我々に貢献しろ!」

「あっ!」

 

目の前の光景に、顔面を蒼白にした少女が呟く。その声を聞きとがめた研究者が、乱暴に少女を突き倒し、乱暴に扉を閉める。少女が無様に転倒する様を横目に嘲笑を浮かべて、ロックをかけた。今日手に入れた検体から得たデータは中々の質だった。早く整理をして、新しい実験計画を立てようと足早に去っていく。

その背中を、じっと、射殺してしまいそうなほど鋭い殺気を込めて見据える少年の視線には気付かずに、浮かれた足取りで。


 

(いい気なものだ、だが、すぐに)

 


音にせず、ひっそりと憎悪を募らせた少年は、部屋に響いた少女の声に視線を転じた。

 



背後で不穏な気配を纏う少年にも、忌々しい研究者の嘲笑にも気をやらず、少女は慌てて飛び起きる。薬を打たれ、心身ともに痛めつけるだけの実験に使用された体では、いかな少女と言えどこらえ切ることができなかった。近くに力なく蹲っていた男の子を巻き込んで倒れてしまう。それだけで意識が飛びそうな激痛が全身を苛んだが、それよりも
眼前で苦痛に呻く少年の声に焦燥が募った。


 

「ご、ごめんなさい、大丈夫!どこが痛い!えと、あの、起きられる、かな?!」

 



恐る恐る、どこを支えれば苦痛を与えず助け起こせるか、と思案する表情で手を中空に彷徨わせてしまう。

 



「いい、触るな」


「あの、で、も」


「いいから」



おろおろと、心配げに見つめる少女を遠ざけるように手を振る少年。
片頬に刻まれた識別番号の入れ墨、さらりとした黒髪の少年は熱のない声で少女を突き放す。

 

 


「ごめんなさい・・・・」

 

 


応える少女の声は、ひどく震えていて、その瞳は今にも溶けてしまいそうなほど潤んでいた。
悔しげに噛みしめられた唇は青ざめて、顔色は真っ白だった。華奢な体は真新しい傷が幾つも刻まれていて、日々過酷な実験に利用されて衰弱しきった少年たちですら簡単に壊してしまえそうなほど弱弱しかった。

だが、その瞳は、

 



「ごめんなさい、遅くなって。・・・・・・・助けに、来たの。一緒に、外に、逃げませんか?」

 

 


薄暗い部屋を辛うじて照らす、切れかけた蛍光灯の下、煌めいた深紅の瞳が、力強く輝いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「待ちなさい」

 

 

 

 



ヒュウ、と鋭い風切り音が響いた。
次いで聞こえたのは、重々しい打撃音と、重い物体が瓦礫を突き崩す破壊音。

 


 

「・・・・・何、勝手な事をしているの」

 


コツ、と小さな足音が耳に届く。
穏やかな声音で囁くように告げられた言葉は、澄んだ少女の声音で、眼前の光景とはどこまでもそぐわない。

 

 


「本当に、これだから、マフィアは、・・・・って言ってほしいのかしら。
 もう一度、聞きますね?


 ・・・・あなた方、ここで、何を、しているの?」

 

 


穏やかな、やさしい声で紡がれた言葉は、音の優しさに反して、どこまでも冷徹に響く。

 



「早く、答えてもらいましょうか?・・・・復讐者、アルコバレーノ。」

 

 


突然の攻撃になすすべなく吹っ飛ばされた復讐者の姿を、信じがたいものを見るように見つめていた視線が、恐る恐る声音の主に集まる。その視線に込められていたのは、紛れもなく畏怖と恐怖。

当然だ。裏社会の掟の番人と名高い、復讐者をあれ程無造作に叩きのめせる強者など、今まで存在すら聞いたこともなかったのだから。畏怖に裏打ちされた警戒を最大にまで高めて身構えるリボーンと骸一行。


だがその中で、普段ならば一番最初に怯えていそうな少年だけは、それまでの動揺を忘れ去ったように満面の笑みで、乱入者の名を嬉しげに叫んだ。

 


「レン姉ちゃん!!」

 



呼ばれた少女は、それまでの冷徹な視線を柔和に変えて、呼びかけた少年に申し訳なさそうに眉尻を下げた表情で笑いかけた。

 



「ごめんね、綱吉。遅くなって。」


「ううん!!来てくれてありがとう。でも、向こうは大丈夫?シンジ達は、」


「平気。丁度ひと段落したところで、次までは少し時間があるはずだから。
 ちゃんと、見張りも残してきたし。それよりも、随分ボロボロね?」



「なら、いいや。姉ちゃんが大丈夫っていうんなら絶対大丈夫だもんね。
 俺の怪我は大したことないよ。」


「そう、でも後でちゃんと治療させてね?」


「お願いします。」


「ええ、お願いされました」

 



「おい、テメェら、今の状況わかってんのか。何を呑気にくっちゃべってやがる。
 オメェ、・・レン、か?何の真似だ・・・?」

 



しばし交わされたほのぼのしい姉弟の会話を不躾に断ち切ったのは、不機嫌に眉根を寄せてこめかみに青筋を浮かべたリボーンだった。その横槍に、姉弟がそろって不愉快気に目を眇めて冷たい視線をリボーンに向けた。

が、リボーンの存在になど気付かなかったように同時に視線をずらすと、やっと瓦礫から身を起こした復讐者と、未だ鎖に捕まっている骸達にそれぞれが視線を向ける。そのあからさまな無視にさらに怒りのオーラを昇らせたリボーンもスルーして再びレンが口を開いた。

 



「ああ、そうそう、復讐者の皆様?早くお答えくださいね。ここで何をしているんです?」


「ワレワレハ、罪人を捕エニ来タダケダ。邪魔ヲスルナラ・・・」


「へぇ、」

 



声音の優しさは変わらずに、纏う空気だけが冷える。
涼やかに響く少女の声が、裏社会の恐怖の象徴の言葉を打ち切った。



「貴方方の管轄は、「マフィア界の掟を破った犯罪者への断罪」だと思っていたんですけど・・・・どこに、その対象者が?」


「何言ってやがる!レン、目の前にいる骸達の事に決まって、」


「うるさいよリボーン、さっき俺も言ったじゃないか。骸達はマフィアじゃない。
 やっとこと自体は酷いと思うし、俺だって簡単に許せないことばかりだ。けど、骸も柿本さんも城嶋さんも、マフィアではないんだから、お前にも復讐者にも裁く権利なんかあるはずないだろう」

 


可愛らしく小首を傾げてみせたレンに、苛立ちも露わに怒鳴ったリボーン。
その言葉に反論したのは、綱吉だった。その以外過ぎる反応にリボーンどころか骸達も目を見開く。



「君、何をいっているかわかって、」



らしくなく狼狽えた声で綱吉とレンを見比べた骸が声を上げる。



「骸も、俺の言ったこと聞いてなかったの?最初に言っただろ。
 俺がここに来たのは、お前がこれ以上俺の友達への襲撃をしないように止めるためだって。
 マフィアの事情なんか知ったことじゃないし、俺はマフィアじゃないからマフィアの事情を慮る義理もない。
 お前たちだってマフィアではないんだから、マフィアの事情で裁かれるのはおかしいだろ。」


「ツナ!お前はボンゴレ十代目だと何度言ったら、」

 


気弱な少年らしくなく淡々と己の意志を語る琥珀の瞳に見据えられて言葉を飲み込む骸。
普段は何処までも気弱な少年の強硬な言葉に、さらに苛立って声を荒げるリボーンが割って入るが、その反論はレンが叩き潰す。

 


「何度言ってもわからないのは其方でしょう、アルコバレーノのリボーン。
 私が言った事を何処まで無視するつもりです。いい加減にしないと本気で排除しますよ。



・・・・綱吉は、一般人です。例えボンゴレ1世の直系で、現存する中では唯一のボンゴレの後継者候補であろうと、それを綱吉に強要することは許さない。


そもそも直系の血族でないとボスを継げない事情を抱えていながら、悉く後継者達を死なせたのはボンゴレの失態でしょう。その尻拭いを綱吉に押し付けることは許さない。どうしても、というから勧誘と説得は許可しましたが、あくまで綱吉の意志を優先します。


・・・こんな風に、友人たちの安全を盾にとって綱吉を脅迫して、なし崩しにマフィアの事情に巻き込むなんて、・・・本気で私を怒らせたいのかしら。」



「脅迫なんてしてねぇ!!」



「「嘘だね(ですね)」」



冷え切ったレンの言葉に、焦ったようにリボーンが返すが、レンと綱吉は声を揃えて否定した。

 


「そもそも、骸達が綱吉を十代目候補として狙ったってことは・・・・・あなた方、綱吉の了承も得ずに、十代目として綱吉の名を、ボンゴレの席に加えましたね。」


「それに、お前が動かなきゃ皆が襲われ続けるとか、脱獄囚の捕獲任務を受けなきゃぶっ殺すって、まんま脅迫だろ?違わないじゃん」



「・・・なんですそれ」

「・・・・人でなし」
「酷くね?」




怒りに満ちた姉弟の台詞に流石の骸も唖然とする。
淡々と呆れた呟きを落とした柿本と城島の言葉も虚ろに響いた。


確かに、知人たちを襲って綱吉をおびき出したのは骸達だ。しかしそのボンゴレ側の横暴すぎる裏事情を知ってしまえば、呆れた呟きの一つ二つ毀れるというものだ。

 


「確かにいったが、あれは言葉の綾で、本気で殺すはずが、それにツナしか十代目になれる人間がいねぇんだから仕方「仕方ないなんて言い訳で許せる話だとでも」だが!」


 

ますます重くなるレンの怒りと威圧に焦り始めたリボーンが言い募るが、レンは容赦なくぶった切る。




「本当にいい加減にしてくださいね。
 大体後継者不在でボンゴレが消滅したところで、綱吉には何一つ関係ないでしょう。 これでまだ日本の組織だというのなら同国の好って考えもあるけど・・・イタリアの裏組織、なんて、滅ぼうが栄えようが、綱吉の人生にどんな関係が?」



「裏社会の秩序を担う最大組織がつぶれたら表にだって影響があるだろう」


「ふふ、高々「マフィア界限定」の最大勢力ごとき、潰れて消えたところで、痛くも痒くもありませんが」


「そんなわけ」


「あるよ。」


「ダメ綱?」


「リボーンはさボンゴレが大好きだから、物凄く神聖視してるけど、・・・・本当に裏社会の番犬とか格式高い由緒正しいファミリ^-とかいっても”所詮はマフィア”だよな。
 

あのね、俺の意志を無視して、受け継いだ血統と能力を目的に無理やりお前たちの都合につきあわせるってさ、・・・・例えば、ファミリーの栄光を取り戻すためって言って骸達に酷い実験してたエストラーネオのやってたことと、どう違うんだよ?物理的に肉体に損傷を与えていないだけで、やってることの根本はおんなじだろ。」


「そんな風に思ってたのか?」




綱吉の言葉に衝撃を受けたようにつぶやくリボーンを淡々と見下ろして綱吉は続ける。



「だってそうだろ。そもそも、お前だったらさ、一般人の家庭教師名乗って自分ちに入り込んだ人間が、自分はヒットマンだって名乗ったらどう思う? 昨日までマフィアのマの字も知らずに普通に生活したのに、初対面の身分詐称の人間に、お前は外国のマフィアの次期に選ばれたとか聞いて即うけいれるか? そのマフィアの名前だって、日本では見たことも聞いたこともない、はっきり言って実在しているかどうかも怪しいじゃないか。しかも指名された理由が、他の候補が悉く殺されて血縁が他にいないから、だって? さらには要請でも打診でもなく、一言目から命令だったよね。

 常識的に考えればそんな怪しいうえに理不尽で危ない話信じたりする馬鹿がいるわけないだろ。
 だから、当然の反応として断った俺に、銃突きつけて「拒否権はない」ってどういうこと。


 ・・・・どこまで俺を馬鹿にしてるの。」

 

 


つらつらと吐き出された綱吉の本音に場が静まり返る。
骸達は想像以上に横暴なボンゴレのやり口にさすがに閉口した。
これだからマフィアは、という思いと共に、あくまで被害者でしかなかった綱吉の事情に僅かばかりの良心で同情を禁じ得ない。

 


「自分のやってきたことの意味が理解できたなら、しばらく寝てなさいアルコバレーノ」

 


そこで綱吉が話し終えるまで静観していたレンが動いた。空気も揺らさずリボーンの背後に歩み寄ると静かに首筋を抑える。数秒もせずにリボーンの意識を落とすと適当に床に転がして視線を、傍観者に成り下がっていた復讐者に戻した。


 

「で、話を本題に戻しましょうか。結論から言いますね?

 この場に、掟を破ってあなた方に裁かれなければならない犯罪者は、そこで寝てるアルコバレーノだけです。」



「ナニヲイッテ」


「当然でしょう。ボンゴレ十代目の指名について了承していない以上綱吉は一般人です。
 その一般人に、マフィアの事情で命の危険にさらし続けたアルコバレーノは紛れもなく掟破りの犯罪者です。」



「ダガ、アルコバレーノヲソウ簡単ニ投獄ハ出来ナイ」



「ええ、そうでしょうね。あなた方も所詮はマフィアですもの。
 マフィア界の都合の為なら、綱吉の事情を慮る気もなく、マフィア界の都合に合わせてみて見ぬ振りもできるのでしょうけど、 ・・・・私が、その都合に付き合う義理は在りません。」


 

レンの微笑みが凄みを増して、声音に混じる冷気がさらに温度を下げた。
纏う空気に殺気が混じり始めたのを察した復讐者達がたじろぐ。

 


「ですが、まあ、今回は、多少の譲歩はして差し上げます、が、これ以上は譲りません。

 ・・・ 骸達はエストラーネオの遺児で、その禍根からマフィア殲滅を望んで行動してきた。ここまでは良いですね?」


「アア、ダカラソイツラヲ」



「最後まで聞きなさい。

 ですが、三人はあくまでマフィアに捕まって利用されていた被害者であって、望んでエストラーネオにいたわけではない。 ならばその時点で三人はマフィアではなく、被害者の一般人です。
 

その後幾つかのマフィアを潰して回ったそうですけど、それは三人にとってマフィア界全てが敵対勢力で在ったが故の正当な攻撃であると考えます。つまりマフィア同士で日常的に起こしてる抗争と同様の活動でしょう。別段掟に抵触するこうでもないんですから、貴方方が三人を裁く理由が存在しないでしょう。


被害を受けたマフィアからすれば骸達は最悪の敵でしょうけど、ならば本人たちに捕まえさせなさい。一般人の綱吉に捕獲任務を押し付けて、その上前を撥ねて骸達の身柄を抑えようなんて姦計は許さない。
 

私たちからすれば、確かに骸達は犯罪者ではありますが、マフィアではない以上あなた方の管轄外。


よって、 リボーン以外を投獄することは許しません。


 そもそもここは日本です。あなた方マフィアの領土ではない以上勝手に行動することも許しません。 敵として撃退されたくないなら大人しく帰りなさい。」


 

朗々と紡がれるレンの言葉は支配者特有の威厳と威圧を伴って、その場にいる者に一言の反論も許さない。
ぎらり、と輝いた深紅の瞳に射抜かれて恐れずに居られる強者も存在しなかった。



未練がましく鎖をつかんでいた復讐者達は、何を考えているかわからない風情で佇んでいたが、しばらくすると無造作に鎖を放って霧の中に姿を消す。

 

 



残ったのは、安心しきって姉に笑いかける少年と、弟の手当を始めるレン。
取りあえず鎖からは解放されたが怒涛の展開に呆然として進退を決めかねる骸達と、気絶させられたリボーンだけだった。

 

 

 

 


*************

 

でこの後、取りあえず傷が治るまでは家に居なさいっていってレンが骸達を引き取ります。

リボーンの記憶は適当に改ざんして取りあえず骸達は復讐者の牢獄にいることにします
後に身の振り方を決めた後記憶をもっかいいじってつじつま合わせするつもり。


綱吉も言いたかったことぶちまけて一時的にストレス発散できたんでダメ綱演技再び。


で、しばらくは原作設定の日常再びですかね。
時系列いじってるんでリング戦まではちょっと長めの猶予があります。

おちろんヴァリアーが襲撃してきた暁にはレンと綱吉の姉弟タッグ再びで家光九代目ヴァリアーをフルボッコして沈める気満々です。

 

 

 

 

**************

 

 

 

 


*リボーンにはレンの行動を隠しきる方向で骸達を引き取りに来た場合の乱入場面
(リボーンたちの所にはレンの作った影分身を変化させた綱吉が居ます)

 

 

 


骸達を引きずる復讐者たちの前に小柄な影が立ちふさがった。



「ナニヨウダ。」


「わかりきったことを聞かないでください。? 四人を離して引き揚げてください」



「ナラヌ。コイツラハ、禁ヲ犯シタ。我々ガサバク、・・・・ッ!」

 



白布に覆われ表情はわからぬながらも、わずかな苛立ちを滲ませた復讐者達が口々に言い放ち、乱暴に鎖を引く。声を出さぬようにしながら、表情までは繕う余裕のない三人が音なく呻くのを視界に収めたレンが鋭い殺気を放った。


 

「・・・・その人達を、離せ、と言ってるんです。聞こえませんか。」


「ナンノ権限がアッテ、」


「権限?」

 


静かな表情が、初めて変わる。・・・・冷たい怒りと、嘲笑に。

 


「ふふ、あなた方こそ・・・・・誰に、向かって、言ってるんです?」


「ナニ、ヲ」

 



一言一言毎に重さを増す殺気。マフィア界の掟の番人と恐れられる復讐者といえど、本気を滲ませるレンの敵ではなかった。白布に覆われた顔が、間違いなく苦痛に歪んでいるだろうことを察知しながら、レンは容赦をしない。


 

「私は、怒ってるんですよ?・・・・裏社会の人間と言えど、法の番人を名乗りながら、依怙贔屓が過ぎるあなた方の怠慢にも、相手を見て対応を緩める温い処置にもね?


 ・・・・5年前、あれ程言い聞かせたのに、もう忘れたようですね」



「ッガ!!」

 



とん、と軽い音がした。と同時に、骸達を引きずっていた復讐者達は、引き倒された。目の前で動いたはずなのに、反応すらできなかった。どの様な凶悪な犯罪者にも恐れられる復讐者ともあろうものが、高が15歳の少女の一撃で沈められたのだ。

屈辱を感じながらも、今は耐えるしかない、と成り行きを見守っていた骸達も思わず目を見張る。それほどに呆気ない一瞬の攻撃。

 


「・・・なら、もう一度言って差し上げましょう。


 いいですか?あなた方も、裏社会の人間と言えど、法の番人、だなんて名乗っているのですから、「公平に」「迅速に」「もれなく」罪人を裁く努力をしてください。・・・・まかり間違っても、罪人に無理やり関わりを強要された被害者を追いかけるなんて無駄に時間を浪費したりせず、、本来の加害者たちと、その関係者を漏らさず捕えなさい

・・・・・何故、二か月も前に通報済みの組織が、放置されてて、さらに犠牲者が増えたのか今更追及しても無駄ですから手間を省きますけど・・・・・あなた方、本来裁かれるべき加害者を取り洩らしたくせに、被害者の子供達をマフィア関係者と見做して自分たちの掟を押し付けるって、どういう了見です、か!」



「グァア!!!」


 

淡々と言いながら怒りが募ったのか、押さえつけていた復讐者の手のひらに体重をかけたレンの地味な攻撃に、呻く復讐者。最初の攻撃でおそらく砕かれただろう骨が、さらに破砕される音が響き、流石の骸も顔色を悪くする。犬と千種は言わずもがなだ。


 

「ああ、失礼。当時の怒りが思い返されて、つい」

 


一つ咳払いをして平静を取り戻すレン。集まる畏怖の視線を意に介さず言葉を続ける。

 

 



「・・・・例え、マフィア構成員の血縁だろうと、本人の意思なく関係者に数えることを禁じます。
 本人が拒否しているのに、血縁を理由に関係を強要することを禁じます。

 もしも、其の二点を破ったのなら、・・・・・容赦なく、我々の敵として、・・・・殲滅します。


 ・・・・・思い出しました、か?」

 


にこり、と可愛らしく笑う。
可憐で儚げな美貌の少女の愛らしい微笑み。
だが、辺りを支配する殺気を放つのも、容赦ない一撃で復讐者を蹴倒したのも、目の前の少女なのだ。どれほど愛らしかろうと、その笑みがもたらすのは恐怖でしかなかった。

 



「ワ、ワカッタ!!コイツラヲ解放スル!ランチアもスグニ貴殿ノモトニトドケヨウ!」



「理解していただけて何よりです。では速やかに撤収していただきましょう。
 あ、勿論、この件については他言無用でお願いしますね。

 ・・・・例え、ボンゴレだろうと、情報を漏らしたら、私がどうするか・・・お分かりですね?」



「ワカッテイル!!骸達ハ、無事収容。面会謝絶ノ地下水牢ニ隔離!例外無ク外界ト遮断スル!!」


「結構です。では、ごきげんよう」

 

 

 




***

このパターンのレンは、昔ツナがエストラーネオに誘拐されたとき即救出に向かい、ついでにファミリーを全滅させて、事後のこのこやってきた復讐者たちに「行動が遅い!おかげで弟が危険な目にあったでしょう!!」と激怒して恐ろしいお仕置きをして恐怖の象徴として復讐者たちに語られています。



 

 

 

 

 

 

 

 

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このサイトは、エヴァンゲリオンの主人公シンジを女体化させた=碇レンorシオンが最愛の二次創作サイトです。基本的にEOE後使徒化したレン(orシオン)が別世界にトリップした設定のお話が中心です。

本館ではちょっと出しにくい三重クロスとかの突飛なネタを投下するための別館です。
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サイトメインのクロスネタでは、当たり前のように碇レン(orシオン)だ別作品のキャラに愛されるお話中心です。皆様方のご嗜好に合わないときは、速やかにお帰りになって、このサイトの存在ごとお忘れください。
誹謗中傷批判等々は受け付けておりません。
どうか、ご了承ください。

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