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eoe後使徒化+女体化したシンジ(=碇レンorシオン)が別世界にトリップした設定のクロスネタがメインの二次創作サイトです。碇レン最愛で最強。クロス先のキャラとのCPが基本。 現時点で単品で取り扱いがあるのは深淵と鰤とrkrn。深淵と鰤は主人公総受け、rkrnはきり丸中心です。
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 一護と冬獅朗の馴れ初め?

処刑阻止成功後。現世に帰る前、入院中の数日間を捏造。


一護が恋を自覚して告白するまで、を周囲視点で見守る、・・・感じで。










「・・・・・・ははっ、何だ、おかしなヤツだな。」


----その瞬間、鋭い光を湛えていた瞳が、穏やかに和らいで己を映した。

硬質な宝玉のようだと思った翠色が、初夏の日差しにそよぐ新芽のように優しい色に変化した。

きっと、その瞬間に、この心は囚われたのだと思う。



「・・・・悪くない。なぁ、お前はどうかな、」
 












 

 

 

 

 

 

証言その1:現世組の疑惑

 

 

「・・・・はぁ。」

 


穏やかな昼下がり。忙しい合間をぬってお見舞いに来てくれた花太郎からの差し入れで昼食をしたためた元旅禍一同が他愛ない雑談に興じていた。そんな平和な風景に似つかわしくないため息を吐いてぼんやりする者が一人。

 

 

 


「黒崎君・・?どうしたのかな?」

「・・わからない。」

 

 

織姫が小首を傾げる。問われた茶度も困惑顔で首を振る。
普段なら何かと皮肉を吐いて見せるだろう雨竜も、心なし気になるようで無言で視線を向ける。

 


「綺麗だな・・・。” ”みたいだ。」

 


様子を見守る三人の事に気付くことなく、一護はぼんやりと樹上で忙しなく雛に餌を与える鳥を視線で追っている。飛び立つ瞬間陽光に照らされた羽が、薄く青味を帯びた翠に輝いた。
眩しそうに目を細めて淡い笑みを湛えた一護が、そっと溢した言葉は三人の耳には届かず消える。

けれどその瞬間の、花が綻ぶような柔らかな笑みが、まるで。

 


「「「//////」」」

 


ぼふっっと音が出そうなほど瞬間的に顔を赤く上気させた織姫が無言でうつむき。
浅黒い頬に赤みを添えて目を見張った茶度が、何かに気づいたように幽かに肯き。
白い頬を赤く染めた雨竜が、とうとう声をあげた。

 


「黒崎!」

「!う、おぉ!!何だよ、如何した石田。」

「そろそろ風が出てきた。病室に戻るべきだ!」

「あ、ああ。そうか?・・ああ、そうだな。じゃあ、戻るか」

 

 

突然の大きな声に肩を揺らした一護に、頬が赤いまま言い募る雨竜。
一瞬前の頬笑みが消えて、何時も通りの少し無愛想な顔に戻った一護を少し残念そうに見る織姫と茶度を余所に、続けられた雨竜の台詞に納得したように肯いた一護が歩き出す。それを複雑そうな視線で見た雨竜が、背後の二人を振り返った。そして三人そろって小さく呟く。

 

「「「・・・・もしかして・・・」」」

 












 

 


証言その2:四番隊第七席の目撃談

 

 

「はい、体温、血圧、脈拍、・・平常値。
 気分は悪くないですか?疲れやすいとか目眩がするとか。」

「なんともねぇよ。」

「異常なし、と。・・・はい、では今日の検診は終了です。
 これならもうすぐ退院してくださって大丈夫ですね。」

「なぁ・・まだ入院してなきゃいけねぇのか?怪我は完治してんの知ってんだろ?」

「駄目ですよ!確かに井上さんと卯の花隊長が治療してくださったから傷は塞がってますけど、あの傷は普通なら即命に係わるくらい深かったんですよ?!術で治ったからって、一度流れた血が戻るわけでも、回復するために消費された体力が戻るわけでもないんです! 四番隊隊員として、一護さんには後最低でも二三日は安静にして回復に努めて頂きます!これは治療班としての決定です!」
 

「わ、わかった。・・・悪かったから落ちつけよ。」

 


朝夕行われる検診に訪れた花太郎は、手際良くカルテに必要事項を書き込見ながら安堵に笑う。数日前に治療室に担ぎ込まれた一護の姿を見た時の衝撃は未だに脳裏に焼き付いている。
「必ずルキアを助け出す」と宣言した時の眩しい笑顔からは想像もできなかった弱々しい霊圧。力強い光を湛えていた琥珀色の瞳を閉ざして、蒼白な顔色でぐったりと気を失っていた姿に泣きださなかった事だけが四番隊席官としての最後の矜持だ。だが、卯の花隊長の指示に必死に従って、一護の治療を終えた瞬間、情けない事に安堵のあまり腰を抜かしてへたり込んでしまった。

 

「もう、本当にわかってるんですか?
 そりゃ一護さんはお強いですけど、怪我をすれば病気にだってなるのは誰でも同じなんです。弱った体を酷使して、取り返しのつかない事になったら、どうするんですか!僕はもう、あんな一護さんを見るのは嫌ですよ?!」


「悪かったって。そんな顔をするなよ花太郎。ちゃんと安静にするから。な?」

「・・と、す、すみません!言い過ぎました!」


 

気まずそうに頭を掻く一護に顔を覗きこまれて我に返る。途端顔を赤くしてぺこぺこと頭を下げた。
いくら心配していたからって、取り乱して詰め寄るなんて!と反省する。患者に精神的な負担を掛けた上に気遣われるなど、四番隊として有るまじき失態であるうえ、憧れでもある一護に情けない所を見せてしまった事に軽く落ち込む花太郎。

一護の方は、花太郎の真面目さと少し気弱な面が、何処か年下の弟を相手にしているような気分になるため、多少の事では動じていない。むしろ本気で心配してくれているのだという実感に気恥ずかしさと嬉しさを感じて、穏やかな笑みを浮かべる。

 


「謝るなよ。それだけ心配してくれてたって事じゃねぇか。ありがとな。」

「い、いえ!そんな僕にはその位しかできませんし・・」

「いや本当に嬉しかったからさ。」

「そ、うですか?ありがとうございます!」


「はは、・・・・・あ、」


 

つい気弱な面を覗かせて卑下してしまう自分を、兄のような表情で慰めてくれる一護に、はにかむように笑う花太郎。以前妹さんがいると聞いたが、良いお兄さんなんだろうと思って微笑ましくなる。実年齢は自分の方がずっと上だが、一護にこういう風に笑いかけられるのは大好きだ。侮られて年下扱いされているわけではない。
純粋に目の前で落ち込む相手を気遣おうという一護の優しさが滲む仕草が、とても好ましかった。

吊られるように明るく笑った花太郎の目の前で、突然一護が小さく声をあげた。その視線は、窓の外に向いている。何か気になるものでも見えたのだろうか。



「どうしました?一護さん」

「・・・・あ、いや。何でもないよ。それより、お前も忙しいんじゃねぇのか?」

「あ、そ、そうでした!すいません。
 じゃあ、また明日の朝うかがいますね!お大事に!」

 

すぐに戻った一護の表情には特に不穏なものはない。なら、何に気を取られたにしても心配する事はないだろう、と結論付けて花太郎は慌ただしく退室した。

まだ片付けなければならない仕事はあるのだ。何せ護邸はまだまだ騒乱の後始末に奔走している真っ最中だ。けが人も多い。本心としては一護ともっと話して居たいが仮にも席官の端くれとして、果たすべき責任もある。名残惜しいが次の仕事に向かう。挨拶を残して扉を閉めようとする。我ながら未練がましいとは思いつつ、ちらりと一護を振り返る。
口調は少年らしい屈託のなさであるが、礼儀正しい一護は何時もなら客人の姿が見えなくなるまでその姿を見送ってくれる。それは花太郎が検診を終えて退室する時も同じである。だが、今日は何やら先ほど視線を奪われたものが気になるようで、そっと視線を扉ではなく窓の外に向けている。純粋に珍しく思って花太郎も同じ方向に視線を走らせたがわからない。見えるのは、美しく整えられた中庭と、その向こうの廊下だけの筈だが。疑問は残ったが仕方なくそのまま歩きだした。


 

「?何を見てたのかな?」

 

呟きながら角を曲がって先ほど一護が見ていた廊下の方に向かう。あの部屋から見えるのはこの辺りかと考えながら歩いていた花太郎の視線が止まった。
その先には、とある病室の前に佇む人影。
漆黒の死覇装の上には真白い隊長羽織。
背に染め抜かれた数は十。

幼い外見に不釣り合いな鋭い眼差しが睨むように見つめる先は、

 


「雛森副隊長のお見舞いかな・・・」

 

思わず呟いて、口元を押さえる。聞こえてはいなかったかと冷や汗をかきつつ慌てて一礼する花太郎。他隊とはいえ、隊長の前で失礼があってはならない。緊張でがちがちになりながら一礼して通り過ぎた。ちらりと一瞥しれ目礼を返してくれた日番谷隊長の姿が見えなくなってからやっと肩の力を抜く。
 

そこでふと気付いた。

 


「あれ、一護さんが見てたのって、日番谷隊長がいたあたりじゃないかな・・?」
















 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

























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